IVS2009FALLルポ。ソーシャルゲームの定義を再確認。

InfinityVentures Summit 2009 FALL(IVS)に出席してきましたので報告。
僕は2009 Springに続いての、2回目です。というかこのIVSに行ってみて初めて自分が位置するのはIT業界なんだと実感した始末。
今回は宮崎シーガイアで2日間の開催でした。
ivs2009f
InfinityVenturesSummit」について説明すると、IT業界の経営者が集まるカンファレンス・パーティで、日本のITの発展に寄与すべく開催・運営されています。
日本を中心に世界からもIT関係の社長や幹部、キーパーソンが呼ばれ、加えて関連する教授やメディア、そして取り巻くVCや投資家が集い、カンファレンスではスピーカー側にまわって業界動向を語り合ったり、成果を報告し共有できます。その合間や夜にはパーティーがあり、交流できます。
ゲーム業界でも世界規模ではGDC、国内ではCEDECというのがありました。

ひと言感想をいうならば、雰囲気がとてもいいんです。自己紹介して名刺交換、だけでなく、みな惜しげもなくお互いの技術ノウハウや成果、売り上げなどを紹介し合うわけです。悩みやまだわからないところがあれば相談にのってくれますし、ふさわしい相談者を紹介してもらえます。それで何を期待するかというと、お互い協業したりまた紹介し合えるかもしれないと、ささやかなものです。
初めて参加したときから、ここはとてもいい業界だと思いました。ゲーム業界では、なかなか販売本数やユーザー数などは公開しあいませんでしたね。それに紹介料やなんやかはどうしましょ、という話になるケースも。下請け孫受け当たり前の世界でしたから。

さて今回のテーマは前回に続き「ソーシャルアプリ」が主で、前回はスタート前だったMixiアプリが本格スタートし成果報告が期待できます。世界ではFacebookがついに3億人のMAU(月間アクティブユーザー数)を超え、その中のソーシャルゲーム会社のトップも同じくMAUで1億人をはるかに超え、とますます隆盛となってきました。
もちろんIstpikaは「ソーシャルアプリ」「ソーシャルゲーム」で起業しましたのでこれは行かないわけにはいきません。

さて結果、たくさんの収穫がありました。ここでは報告し切れませんので、Istpikaとしては一番最後の、Facebookが中心のセッション「Facebook: Think Global, Act Local」からルポを少々。

スピーカーは

  • Facebook海外展開代表Javier Olivan
  • RockYou!CTOでスト2大好きな、Jia Shen
  • 日本のSNSを代表して、GREE代表田中良和さん
  • 日本からもう一人ソーシャル系代表として。クックパッド代表佐野さん
  • 5minites、ソーシャルゲームでの「農場ゲーム」創始者。Season
  • Plurk、台湾のTwitterかな。Alvin Woon
  • PlayFish VP and China GMのAra Mack Growen

モデレーターは主催者IVPの田中さん。

最初、田中さんがやたら日本のSNS代表としてGREEとFacebookを黒船来航のようにたきつけて、何か言わせようとしたのが面白かったけどお互いさらりと交わす。さてFacebookのプレゼンによれば・・・、

  • Facebookは来年日本支社をオープン。日本独自の展開を行う。
  • すでに100万人のWebユーザー、モバイルユーザーは20万人。思ったより多いね。
  • 他国へ支社を出したときのとりくみとは違い、開発者も入れ、日本向けの開発を行うなど、スペシャルなとりくみを行う!と宣言。これは期待できます。

ここで僕が気になったのが、Facebookが日本でメジャーになるのか、という話題、のとらえかたです。
現在、Facebookの認知度は全国レベルでは小さいのは否めない。けど、Istpika起業時に調べたところ、知り合いの外国人は、ことごとくみんな使っていた。海外に用あってよく行く日本人も。それで日本から外国とコミュニケーションとっているわけです。

ベネフィットがあれば、それでいい。多くの方に、それを提供したい。そのために、すべきことをする。そんなことをJavierは言ってました。
そもそも、メジャーになるか、ユーザー数で1位になるのか、なんて、いったい何の問題なのか?
世界で1位のFacebookが、日本でも1位を取れるか、なんて比較が今後されそうですけど、そんな論評にならないでほしいと切に願います。

PlayfishもFacebookがオープン化したときに真っ先に飛び込みゲームを提供しましたが、そのときもFacebookにいろいろゲームのために要求したところ何でも聞いてくれたと。ユーザーのみならずベンダーにもベネフィットを最大限努力して提供しよう、という姿勢の表れです。

日本向けにカスタマイズも進み、便利になったFacebookを多くの人が、たぶん日本のSNSと併用して使うようになる日が来るのが楽しみになりました。

さて、何かと話題の「サンシャイン牧場」のRekoo社長、Patrickとも名刺交換できました!
家内が毎日楽しんで虫まいてる、と話したらとても笑顔で喜んでくださいました。
講演でもPatrickが披露した逸話は、今回日本に来て空港からバスで移動したときに、携帯で「サンシャイン牧場」を遊んでいる日本人を見て嬉しくなり、思わず「どうですか?それ」と話しかけたと。言葉が通じなかったが、笑顔で答えてくれた-つまり「面白いです」といってくれたと感じたと。

Patrickは言う。
ReKooの「サンシャイン牧場」は中国産ですが日本で1位をとれた。つまり異文化でも挑戦できる、だから日本のSAP(アプリ開発者)も世界に出れる、と。

ソーシャルゲームはつまり一人で遊んで自己満足する従来型のテレビゲームではなく、「コミュニケーション」が真髄です。私は以前はゲーム業界でしたが今はこちらです。そこで気づいたのは、ゲームは鬼ごっこなど、多人数で遊ぶものがそもそもメインであり、すなわちルールと勝ち負け、ではなく、友達とのコミュニケーションの楽しみのほうがずっと面白い。モンハンがヒットした理由は集って遊ぶ、でしたね。だからそこに重点を置いた「ソーシャルゲーム」は世界でこれだけ普及したのです。

ちょうど開催前日、PlayfishがEAに買収された、というニュースも入りましたが、テレビゲームの最大手EAは大規模なレイオフをして同時にソーシャルゲーム業界2番手のPlayfishを取得しました。入れ替え、リストラクチャです。

これはどういうことか??

時にはテレビゲームに比べて「チープ」「質が低い」といわれることもありますが、「鬼ごっこ」にそんな基準はいりません。

続けてPatrickは言いました。
言葉がなくても、コミュニケーションはできる。と。

すなわちグローバルなコミュニケーションを促すソーシャルゲームは世界平和にすらつながる、とIstpikaは信じます。

p.s.
ここ重視してるのでさらに付け加えると。
少なくとも僕の場合、ゲームセンターで遊んでいた小学生の頃、ハイスコアに友達のクレジット名(3文字のアルファベット・・)があるとそれを追い抜いておいてやったり、ギャラリーがいないと寂しかったりと、実はソーシャルな部分がゲームで一番楽しいと感じれるのでは。ドラクエ3を誰よりも早くクリアして報告したいがためにするのも、「ソーシャル要素」すなわち「社会に参加する、社会に認められる」なのです。
テレビゲームも、何のために遊ぶかというと、自己主張するためだった!と、今、ソーシャルゲームを作っていて気がつきました。

・・やつはKIDで僕はCHAだったな。やつはちょい悪だったけどゲーセンでは仲良かった。