「“日本発グローバル”を達成するために必要な5つの成功要因」で自己分析

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cnetのベンチャー » コラム » 飛翔するベンチャー企業経営・戦略の流儀の記事、
“日本発グローバル”を達成するために必要な5つの成功要因(グロービス・キャピタル・パートナーズ 高宮慎一氏)
に対して、Istpikaはどうなのか、自己分析してみます。

fbまず冒頭で前提として語られているのは、「ガラパゴスケータイ」と呼ばれる日本のモバイル業界が今後やりようによってはグローバルでも競争力を持てる、という趣旨です。例えば国内の競争で力を付けた開発・制作力をもってすれば、「今このタイミング」で、世界で沸き起こっているソーシャルアプリなどによる真のWEB2.0(だかWEB3.0だか)のオープンなプラットフォームに乗るべきであるが、それには「グローバル」が必要条件であると。
そのKSF(成功要因)をまとめられています。それを自社なりに当てはめて再構成するのが目的です。

語られているポイントは、次の5点です。
1.グローバルレベルでのトレンドの大局観
2.初期からグローバルを意識した戦略
3.徹底したオペレーションエクセレンス
4.グローバルコミュニケーションスキル
5.グローバルマインドをもったチーム


1・2は市場と業界、その周辺業界も含めて、世界レベルで何が起こっているか。さらに今後何が起こるかを見据えているか。
3はカイゼンして勝ち抜いていけるか。4・5はグローバルに対応していけるか。

Istpikaでは設立当時、iPhoneとFacebookにプラットフォームとして焦点を当てていました。また同時にiPhoneの次はAndroidであると。実はMixiやDeNAなどの日本のSNSはまったく気にしてなかったぐらいです。

ゲーム業界と日本(のゲーム会社)、としての障壁
今までの各業界、とりわけ私が前いたゲーム業界などは参入障壁が高く閉鎖的でした。国内最大手のプラットフォーム某社は親心からか(?)新規参入を基本的に拒み基準もまったく不明瞭でした。その上で自社が一番稼ぎサードパーティーには残飯ぐらいしか残りません。これでは国内メーカーは衰弱します。
多くのクリエーターがゲームの開発会社(すなわち下請け)を立ち上げ「夢はメーカーになること」と言いますが、なかなか難しい話でした。「日本のゲームは一番」と誰もが自負していた国内市場はいつのまにか縮小し、国内:海外の市場規模は2008年で既に1:4.5、2009年は1:6とも言われています。国内で1万本しか売れなくてもグローバルでは7万本になるわけで、出来ればグローバル展開したい。しかし当然、海外に売り込むのも難しく、パッケージソフトでは製造にも営業にもコストがかかりリスクは莫大です。昨今はダウンロード方式も始まりましたがまだまだ普及というほどには至っていないし、そこへの参入も障壁が高いということを嫌というほど味わいました。

ゲーム会社としても先駆けてグローバル化へ
前の会社では5年前からそのあたりの必要性に気づき、グローバル化が必須と考え会社を国際化および心理的なオープン化に努めていました。高宮氏の書くように、海外展開、国際化などと言うと、「心理的な障壁」が日本人企業にはあるものです。しかし私はなぜか昔からそれがありませんでした。どちらかというと私は単に功利主義で、必要だからやる、それのみです。国内ではなかなか採れないな、と思っていたので、世界向けに求人を出したら多数応募があり、海外から人材を呼び寄せました。また「やればできる」とオーストラリアにオフィスも設立してみたりと経験を積めました。今Istpikaではそれを引き継いでますし、翻訳・通訳としても困りません。

国際市場の変化の予想
また国際市場に関して言えば、インド・中国をいずれやりたいと考え、人脈を探したりもしていました。普通インドや中国でゲーム、などというと「出来ない理由」を100も並べ立てられそうですが、私としてはそれも開拓すれば、すごいことになる、この信念しかありません。なぜなら10年~20年後は世代人口統計的に、中国・インドが最大の経済圏になっているのはほぼ確実なのです。日本は少子化が進行し、当該事業のターゲット人口はありえないことになっています。これも確定しています(今、ちょっとした少子化対策をしても変わりません)。国内向けの事業を続けるほうがよほど難しいでしょう。それを考えても、当然欧米圏への進出ぐらいはまず必要です。

ゲーム会社時代のビジョン
社内のプロジェクトをプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントしかりの4つのセグメントに分けて考えていました。ビジョンはXBOX360を見てからは常に、「今後コンシューマゲームはすべてダウンロードになり、DVDなどのパッケージメディアは無くなり、グローバル展開も容易になる」と見込み、将来にかけて研究開発に注力した部門、これが「金の卵」、それからまったく逆で国内規制産業であるパチンコ・パチスロ(PS)部門、これが「金のなる木」、それから従来型の受託開発などです。結局、PS部門は安定拡大できましたが「金の卵」にはまだ市場がついてこないというかそこまで開かれませんでした。そこへきてiPhone、Facebookが現れ、そこはグローバル展開も参入障壁も、完全に「ゼロ」でした。
これ以上新しい部門を作るわけにもいかず、私は新しくIstpikaとして出直すことにしたわけです。

競争社会に身を投じるべき理由。
考え方として、オープンに勝るものは無いです。参入障壁がゼロに近いレベルまで市場を開くので安くなり、そこに消費者も集まります。プラットフォームも十分魅力的でした。また消費者間での真の評価が伝わりやすいバイラルテクノロジーがありました。すなわち消費者にとっても、「広告費を受け取って、面白くないものに9とか10とかをつけるメディア」に頼る必要もありません。健全です。ますます開発側も消費者も集まり、その中で競争が起こり、より良い商品が続々と生まれ、さらに消費者も集まります。
競争は激化し価格競争にもさらされ限りなく無料化の方向に突き進みますが、それでもビジネスモデルは編み出され、勝ち抜く企業は勝てる、と。その1社になれればいい。なるために努力する。なれなければもがく必要はありません。淘汰されるのみです。もがくからダメなゲームが出来るのです。

これはすなわち進化論です。
たとえ小さなウィルスでも繁殖力があれば、いずれ普及します。その為のエコシステムすなわち環境、すなわちオープンな市場が出来上がりつつあるのではないか。そう考えました。
そしてその先は、現在はfacebookはPCですが、必ずモバイルにも来て、iPhoneやAndroidに浸透して行くと。

以上で1・2、4・5についてはだいぶ説明したつもりですが、・・分けられずにすみません。
3については。

カイゼンの適用範囲
ゲーム開発出身だとパッケージを発売すると対応は終わるので、その後の更新・運営などは初めての経験でした。
しかしそれはもちろん対応していけました。オンラインですのでユーザー動向を見て仮説を立てながら修正していくのは非常に面白くやりがいがあります。私個人としては行動分析学などの検証実験話が好きだったので考え方や理論を適応できました。しかしこの話はプロジェクトだけではないでしょう。事業や組織そのものにも当てはまります。

Mixiアプリが始まり、それまでソーシャルアプリ開発企業なんてうちしかおらず仲間探しにも苦労していいたら多数参入してきました。
最初はそれでもMixiよりもfacebookだろうと考えていましたが、国内での盛り上がりから、これは相当ユーザーにも受け入れられることが予想できました。また従来から日本のモバイルコンテンツの市場規模の大きさは実のところfacebookの比ではありませんでした。ここも参入障壁だったのが、こじあけられたわけです。facebookやiPhoneは参入障壁だけでなく撤退障壁も低かったのが幸いでした。とはいえ少しはリスクはありましたが、急遽、一部舵を変更しました。(まだまだ情報力不足でした。)

シンプルに、「こだわらない、必要なことをやる」マインドが大事
仮説・検証するのが良い、ということは誰にでも分かります。しかしそれ次第では仕事も増え仕様も変更して行くので、受け入れるには勇気・決断がいります。勇気を持て、とは言われても簡単に出来るわけではありません。実行するには自分自身へのコンセンサスが必要です。

その為のマインドとしては端的に言えば「必要なことをやる」ですが、それを遂行するために大事なことは「捨てる勇気を持つ」です。前者はすなわち功利主義でした。後者は心理学的には「損失の嫌悪を克服する」ということです。人間はやってきたこと、所有してきたものを捨てるのは、たとえ今後使わないと分かっていたとしても「もったいない」と考えてしまいます。これを「損失の嫌悪」と言います。これは非合理的なのです。そこでそういう間違った特性があるものだ、と知っておけば、意識して修正できます。皆さんも、二度と読まない・聞かないと分かっているのに大量のマンガや本、CDが本棚に眠っているでしょう。
作る作品にこだわりは必要ですが、いらなくなったものは捨てるこだわりのなさ、は必要だということです。
各プロジェクトにおいても、ビジネスレベルにおいても。

このマインドがあったからこそ、急な変化にも対応して来れています。大きな会社ではなかなか難しいことでした。
今では前述のようなビジョンで動いていますし、さらに考えている次の世界のビジョンもあります。しかし今後も何が起こるかわかりません。それでもその場で即座に新しい仮説を立て、切り換えて行ける機動力も重要だと考えています。
今後も何をするかわからないというわけです。

さて、KSFを踏まえられているか、長文で自分でもさっぱりわからなくなってきましたが^^;、それはここまでお読みくださった皆さんに委ねるとして、今後のIstpikaに少しでも注目していただけたら、と思います。